認定看護師ミニコラム
Certified nurse column

 2022年03月13日掲載

札幌医科大学附属病院 看護部 がん化学療法認定看護師

栗田いづみ

 小児の内服

新型コロナ感染症の拡大によって、日常生活にも様々な制限が生じていますが、入院中の小児も例外ではありませんでした。家族と離れての慣れない入院に加え、面会の制限や外泊の禁止、病棟の季節の行事は中止され、遊びの場であるプレイルームも自由に遊ぶことはできず、今まで以上に制限のある入院生活となりました。

そんな制限のある入院生活の中、治療を受けている小児は、日々様々な制約や頑張りを求められ、その一つに薬の内服があります。成人は薬の内服が難しいと聞く事はあまりありませんが、小児は乳児から幼児、学童と年齢が幅広く、成長段階にある小児では、時に薬の内服が困難となることがあります。薬の多くは成人が内服しやすいように開発され、錠剤の剤型をとっていますが、錠剤を内服できるようになるのは概ね6~8歳とも言われています。小児用の規格や剤型のない場合は、体重の少ない小児には、薬剤は粉砕して処方される事になり、薬の成分により苦みや酸味、ざらつきなどが生じ、より内服を困難にします。日々の看護の中ではどの様にすると内服できるかを母児と一緒に相談し、苦みや粉の飲みにくさを和らげるために甘味をつけたり、アイスやチョコに混ぜたり、味の濃い飲み物で飲む事などを試しながら飲みやすい方法を探していきます(飲み合わせについては病棟薬剤師とも相談しています)。また内服のために乳児や幼児では溶かした薬を乳首やスポイトを用いるなど、与薬の方法もそれぞれの児にあった物を選んでいきます。「飲むから待って・・」と必要性は理解していてもなかなか内服出来ずにいる場面にも出会う事もあり、内服出来た時には児の頑張りを認め内服出来た事を一緒に喜び、児の頑張る力を引き出すことが出来るようにかかわっています。

多いと一日に各食後で3回、寝る前の内服もある時には一日4回の内服があります。飲みやすい方法を一緒に考え、色々と試す中で上手に内服出来るようになり、剤形も粒で大丈夫と児の成長を感じる事も多くあります。点滴や処置など日々頑張りや我慢の多い入院生活の中で、小児が苦手な薬を頑張って飲めた事を成功体験として成長する事が出来るよう日々看護を実践し、早く新型コロナ感染症が落ち着き、以前の病棟の日常が戻る事を願っています。

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